看護師国家試験を解いてみた~Part9 消化器系 ターミナル がん性疼痛 アドバンスケアプランニング編

看護師×いろいろ
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どうも~たかのです。

今回は第109回看護師国家試験の状況設定問題を解いていきます。

問題は壮年期にあたる患者のがん性疼痛とアドバンスケアプランニング(ACP)についてを問われる問題です。壮年期というと仕事や家族に対する役割が非常に重たい時期にあるかたに対する看護ですね。

painコントロールについてはWHOのがん性疼痛のラダーに沿ったエビデンスがあります。しかし、身体的な痛みだけではなく、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルペインの要素も臨床では考えていく必要もあります。

しかも、ターミナル期では「これ」と決まった対応は1つだけではないです。そのことも知ってもらいたいと思います。

では問題を解いていきます。

問題

Aさん(57歳、男性)は妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。4年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを増設した。その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛コントロールする目的で入院した。主治医からAさんと家族に余命4ヶ月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしてみたい」と話している。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作(ADL)はほぼ自立している。

問1 カンファレンスで確認する内容で最も優先度が高いのはどれか

1.看取りの場所

2.ストーマパウチ交換方法

3.訪問リハビリテーションの必要性

4.退院後の生活でAさんが行いたいこと

問1 解説

この問題はカンファレンスでAさんが今後どのようにしていきたいか=アドバンスケアプランニングということが大事だと思います。

1の看取りの場所についてですが、ターミナルのかたであれば非常に大事です。特に壮年期のかたは自分はなにをしたいかということを優先することが必要です。しかし、先に「自宅で好きなことをして過ごしたい。」ということを言われているので自宅退院できるよう看護師はサポートする必要があると思います。

2のストーマパウチの交換についてですが、これは不要だと思います。理由としてストーマを増設されて4年前に増設されたのでいるのでストーマの管理は問題ないかと思います。しかし理解度を確認する程度は必要かもしれませんが優先度は低いです。

3の訪問リハビリの必要性については現在では痛みが無ければADLが自立しているので不要です。しかし、がんリハという考え方があります。痛みの少ない動き方をリハビリで習得するということは必要かと思うけど・・・・もっと状態が悪化する前かなと思います。

4のAさんが退院後の生活でAさんが行いたいことですが、私は今のAさんにとって一番大事かと思います。余命4ヶ月と宣告されたAさんがなにがしたいか聞くことはQOLを考慮するうえで最も重要なことだです。このことをアドバンスプランニングといいます。

それを聞いて、どうしたらAさんのやりたいことを叶えられるのか考えることが今後の看護にとって重要となります。なので答えは4ですね

問2 訪問看護師によるAさんの家族へ疼痛緩和のための薬物療法の指導で適切なのはどれか

退院後、Aさんは痛みが強くなってきたため、主治医はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気がつよくなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキュー薬としてフェンタニルクエン酸塩舌下錠が処方された。

訪問看護師によるさんの家族への疼痛緩和のための薬物療法の指導で適切なのはどれか

1.副作用で便秘が出現した場合には貼付しない

2.残ったオキシコドン塩酸塩は自宅で保管する

3.レスキュー薬は使用間隔を気にせず使用してよい

4.フェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面を触れないようにする

問2 解説

この問題は麻薬の取り扱いや薬効についてですね。

1の便秘が出現したら貼付剤を止めるというのは、、、、痛みを鎮痛剤で軽減することでADLが上がるのに便秘のためだけに止めますかということですね。身体的苦痛である痛みは極力抑えることが最も大事です。麻薬による副作用で痛みがでることを考えると違いますよね。

2の残ったオキシコドン塩酸塩の保管は自宅で管理する。麻薬を・・・・?ということですね。病院であれば麻薬なので返却しないといけないので、これは同じで薬局へ返却が必要です。

3のレスキューの使用間隔については1時間程度空ける必要があります。しかし基本的には何度でも使用してもいいです。しかし何度も起こるようであればベースとなる麻薬の濃度を上げる必要があると思います。なので私たち看護師は「どのぐらいの頻度で痛みが出るのか?」「どんな痛みがでるのか?」「部位は?」という情報収集を併せて行うことが重要ですね。

4のフェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面を触れないようにするということは・・・・麻薬が手に当たることでしょうか?確かに少量でも触ることは防ぐ必要があると思いますが気になるなら手を洗えば大丈夫だと思いますが、これは試験なので解答として微妙ですね。

このことから答え4だと思います。しかし、使用間隔ではなく使用頻度であれば答えは微妙になりますね。

問3 Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応で適切なのはどれか

退院後3か月。Aさんの食事や水分摂取量は減り、徐々に傾眠傾向になってきた。Aさんの妻は訪問看護師に「少し怖いが、できればこのまま自宅で看ていきたい」と話した。

Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応で適切なのはどれか

1.高カロリー輸液の開始を医師と相談する。

2.Aさんの清潔ケアは家族が行うことを妻に伝える。

3.今後起こりうるAさんの変化を妻に説明する。

4.Aさんが亡くなるまで家族がそばを離れないように伝える。

問3 解説

ターミナルで臨終の間際ですよね。この時、家族はどのようなことを知っておく必要があるかということが看護師にできることだと思います。それを踏まえて

1の高カロリー輸液の開始を検討するということは延命処置にあたるし、見方を変えればもしかするとAさんは家族と過ごす時間が長くなる可能性もあるけど、中心静脈注射を挿入するという侵襲的な処置を行うので倫理的な検討が必要なものです。この段階での優先順位は低いと思います。

2のAさんの清潔ケアを家族が行うということはケースバイケースですね。もし家族が強い希望があるなら清潔ケアをしてもらうことはいいと思います。しかし急変する可能性があるので看護師のフォローが必須ですね。ですが今必要な声掛けかと言われると優先順位は低いです。

3の今後起こりうるAさんの変化を妻に説明するということですが、家族は家でできる限り看ていきたいと考えているので、今後起こりうる変化を説明しておくことは重要です。しかし、説明だけではなく、家族の思いを聴くことが必要な看護スキルだと思います。

4のAさんが亡くなるまで家族が付き添うようにということは大事だとは思います。しかし常に付き添うということは家族背景を含めてできない場合もあります。その社会的な背景をとらえることが重要なので適切ではないです。

なので答えは3です。

解答

問1 4

問2 4

問3 3

全問正解でしたが迷う問題でしたね。きちんと文章を読むことが重要ですね

まとめ

今回は壮年期のターミナル期の看護についてでしたが、臨床ではもっといろいろ考えることが必要ですね。もしAさんが亡くなる前に「旅行に行きたい!!」「娘の結婚式に出席したい」と言われたら、どのように私たち看護師はお手伝いできるでしょうか?いろいろな配慮が必要な問題ですね。トータルペインについて解説した書籍も紹介しているので見てみてください。オススメ書籍

このブログでは臨床現場に働く看護師の考え方をさまざまな職種のかたに知ってもらうために看護師国家試験を解いていきます。参考にしてもらえたらうれしいです。

今回もありがとうございました!!

たかの@認定看護師ブロガー

名前 たかの
年齢 35歳
職業 看護師
専門 脳神経外科 神経内科
資格 
摂食嚥下障害看護認定看護師
特定看護師在宅ケアモデル修了
認定看護管理者研修ファースト修了

28歳で転職して認定看護師へ
認定看護師を目指すコツや方法、キャリアアップ、看護学生に向けた国家試験の考えかた解き方のポイントなどをアップしていきます。もし聞きたいことなどあれば問い合わせからご連絡をお願いします!

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