看護師国家試験を解いてみた~Part8 認知症系 在宅編 血管性認知症

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どうも~たかのです。

今回は第109回看護師国家試験の状況設定問題を解いていきます。

内容としては血管性認知症とパーキンソンニズムが見られる患者に対しての社会支援です。

認知症とパーキンソンニズムは医療従事者をいろいろなことで悩まされます。しかし、国家試験で問われるものには答えがあるので皆さんも一緒に考えてみましょう。

では解いていきます。

問題

Aさん(80歳、男性)は妻(80歳)と二人暮らし。血管性認知症でパーキンソンニズムが見られる。認知症高齢者の日常生活自立度判定基準ランクⅡb、要介護2、普段は妻がAさんの身の回りの世話をしているが、妻が入院したため短期入所療養介護施設のサービスを受けることになった。入所時のAさんは歩行開始困難、加速歩行、すくみ足などの歩行障害が見られた。Aさんは「最近、家の中でつまずくことが多くなりました」と入所中の施設の看護師に話した。

問1 Aさんへの歩行指導で適切なのはどれか

1.歩行時の方向転換は素早く行うようにする。

2.目線を足元に向けて歩くようにする。

3.足踏みをしてから歩くようにする

4.歩行時はすり足で歩くようにする

問1 解説

Aさんは歩行開始困難、加速歩行、すくみ足などの歩行障害が見られています。これはパーキンソンニズムによるものです。パーキンソンニズムの主な症状は小刻み歩行、筋固縮、安静時振戦があります。おそらく小刻み歩行で加速歩行(突進用歩行)とすくみ足で躓くことが多くなったと思います。

これらのことを考えながら問題を見てみると、

1の歩行時の方向転換を素早く行うということは小刻み歩行から突進歩行をしてしまうので転倒リスクが上がるので適切ではないです。

2の目線を足元を向けるということは前傾姿勢に自然となってしまいます。前傾姿勢となることで無意識に小刻み歩行が始まるのでこちらも適切ではないです。

3の足踏みをしてから歩くというのは「突進歩行を予防するために歩き始める前に身体を慣らしてから歩き始める」ということです。なので適切な答えだと思います。

4のすり足で歩くと言うのはもともと小刻み歩行なのですり足い近い歩き方をしているので誤っています。

問2 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか

入所初日の夜、Aさんはトイレに行った後、入所者Bさんの部屋に入ったという夜勤者からの申し送りがあった。Aさんの対応で最も適切なのはどれか

1.Aさんの部屋の前にAさんが認識しやすい目印を付ける

2.夜間は2時間ごとにAさんを起こしてトイレに誘導する

3.夜間は尿器を使用することをAさんに勧める

4.AさんとBさんの部屋を入れ替える

問2 解説

そもそも認知症とは記憶障害、見当識障害、実行遂行能力障害、失語、失行、失認というものが混ざり合ったものです。これを踏まえて選択肢を選んでいきます。

1のAさんの部屋の前に認識しやすい目印を付けるということは、「記憶障害や見当識障害で自室がわからなくなっても、この目印があれば自分の部屋だということを認識する」関わりです。なので記憶障害や見当識障害に働きかけるので方法としては適切です。

2の2時間ごとにAさんを起こしてトイレに誘導するというのは、失禁があって非常に苦痛という理由があるならいいと思います。しかし、寝ている人を2時間ごとに起こすということは非常にストレスですし、せん妄を引き起こす可能性があるので不適切です。

3の夜間尿器を使用するということは歩いてトイレまで行けているのに、尿器を置くことに意味があるのかということを考える必要があります。どうしても間に合わないことがあるなら置いててもいいとは思いますが問題はAさんが誤ってBさんの部屋に入ってしまったという問題行動に対してなので対応が違いますね。

4のAさんとBさんの病室を入れ替えるということはもともと記憶障害や見当識障害があるので病室を変える=環境を変えるということなのでAさんは混乱させてしまう可能性があります。混乱させないように対応する必要があるので誤りですね。

問3 退所後にAさんが利用する介護給付におけるサービスで最も適切なのはどれか

Aさんは「もっと歩けるようになりたい。妻の負担にならずに生活できるようになりたい」と話している。退所後にAさんが利用する介護給付におけるサービスで最も適切なのはどれか

1.訪問介護

2.療養通所介護

3.通所リハビリテーション

4.認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

問3 解説

Aさんの希望として歩けるようになって妻の介護負担を軽減したいということですよね。このことから機能維持または向上を主に考える必要があります。

1の訪問介護は妻の介護負担を軽減するという目的であれば適切だと思います。特に妻が入院となったことも踏まえると今までより負担をかけることができないのでサービス導入してもいいです。しかし、Aさんの目的とは違うのでこれは誤りですね。

2の療養通所介護も1の答えと同様なので誤りです。

3の通所リハビリテーションは機能維持や向上を目指して導入される介護サービスです。このためAさんの希望にあったサービスなのでこれが適切です。

4の認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に関しては今のところは不要ですね。しかし妻が亡くなったりした場合には、このような入所も考える必要があります。・・・・しかしグループは月々15万程かかるようなので誰でも入所できるというように考えないほうがよさそうです。

解答

問1 3

問2 1

問3 3

まとめ

皆さんどうだったでしょうか?

今回認知症に関する国家試験を解くのは2回目ですが、認知症状の中核症状であり記憶障害、見当識障害、実行遂行能力障害、失語、失行、失認を理解していると問題は解きやすいですね。いかに周辺症状(BPSD)を起こしている原因はなにか?と考えることが重要です。このBPSDについて実体験が書かれた書籍も紹介しています。オススメ書籍

しかし、臨床の場では病棟看護師がパーキンソンニズムとAさんの個別性を理解して介入しなければならないので「なぜこのケアを行うのか」という目的を明確にしてスタッフへ協力を依頼する必要があります。ぜひ臨床現場でも実践してもらいたいです!

このブログでは臨床現場に働く看護師の考え方をさまざまな職種のかたに知ってもらうために看護師国家試験を解いていきます。参考にしてもらえたらうれしいです。

今回もありがとうございました!!

たかの@認定看護師ブロガー

名前 たかの
年齢 35歳
職業 看護師
専門 脳神経外科 神経内科
資格 
摂食嚥下障害看護認定看護師
特定看護師在宅ケアモデル修了
認定看護管理者研修ファースト修了

28歳で転職して認定看護師へ
認定看護師を目指すコツや方法、キャリアアップ、看護学生に向けた国家試験の考えかた解き方のポイントなどをアップしていきます。もし聞きたいことなどあれば問い合わせからご連絡をお願いします!

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