どうも~たかのです
今回は摂食嚥下機能が低下しているかたが漢方の飲み方についてまとめていきます。
医療用の漢方って普通に飲もうとすると口の中のいろいろなところにこびりついてしまいますよね。漢方って水を含むと膨張してしまうものが多いです。
こんな特徴がある漢方を嚥下機能が低下しているかたが飲もうとすると口の中や喉にこびりついてしまうので誤嚥や窒息を起こす可能性があります。
なので今回は嚥下機能が低下しているかたに漢方を飲むコツをまとめていきます。
先に結論をいうと
・漢方を一度に口に入れない
・水分にしっかり混ぜて複数回に分けて飲んでもらう。
・水と漢方を口に含んで舌や頬を動かす
・漢方を飲んだ後に、もう一杯水分を飲む
・お薬飲めたねを使う
以上の5つです。では解説していきます。
嚥下機能が低下しているかたが漢方を飲むコツ その1 漢方を一度に口に入れない
最初は漢方を一度に口にいれないことです。
皆さん漢方って1袋どのぐらいの量入っていると思います?
いろいろ調べてみました。
抑肝散 2.5g
大建中湯 2.5g
半夏厚朴湯 約2g
・・・・・・・etc
なんですが、この数字を見て私が思うことは
飲み方を間違うと窒息するなと思います。
理由は簡単、喉の構造から座った状態では3gしか咽頭の梨状窩にしか溜めることができないからです。
嚥下機能が低下すると普通のかたよりも舌や咽頭の機能低下を起こしているかたがいます。
このような方に漢方を一度に飲んでもらおうとすると口の中や咽頭に残りやすいです。
しかも漢方薬の袋を飲もうとすると首が上を向きやすいですよね。
上を向いた状態で漢方などを口に入れようとすると口と気管が直線になります。
それによって粉が一気に気管へ入ってしまう可能性があるということです。
なので一度に漢方を口に入れるのではなく、2~3回に分けることが必要と思います。
嚥下機能が低下しているかたが漢方を飲むコツ その2 水分にしっかり混ぜる
先ほど漢方を飲むときに2~3回に分けて飲むことはお伝えしましたが、嚥下機能が低下している場合には漢方だけを口の中に入れるのではなく水分としっかり混ぜるが大事です。
その理由は水を含んでいない状態で口の中に入れると漢方薬がいろいろな場所にこびりつきます。
内服した経験があるかたはわかりやすいと思いますが歯間、頬、舌などなどいろいろなところにこびりつきやすいです。
本来漢方薬の飲み方は口の中に水を含んだ状態で漢方を口の中に入れるとしています。
しかし、嚥下機能が低下している方はこれができません。
なので最初からしっかり水に混ぜて2~3回に分けて飲んでもらうことが大事です。
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嚥下機能が低下しているかたが漢方を飲むコツ その3 水と漢方を口に含んで舌や頬を動かす
さっき漢方を口の中に入れるといろいろなところにこびりつくとは言いました。
これは嚥下機能が低下していても水と漢方を同時に飲める方向けです。
ではなぜ舌や頬を動かしてほしいかということですが、漢方がこびりつきにくくなるからです。
舌や頬を動かすとこびりつきは減りますよね。
では具体的に舌や頬を動かすにはどのようにしたらよいかということですが簡単です。
うがいと同じ要領でくちゅくちゅってするだけです。
子供にくちゅくちゅしてっていう人は多いですが、くちゅくちゅすると両方の頬や舌が自然に動きます。その動きによって漢方が残りにくくなります。
嚥下機能が低下しているかたが漢方を飲むコツ その4 漢方を飲んだ後に、もう一杯水分を飲む
ここまで漢方を混ぜてたり、口の中にこびりつかないような方法を説明しました。
でも嚥下機能が低下しているかたの場合・・・・
これでも喉に残ってしまうこともあります。
このようなことがあるので漢方を飲んだ後は必ず水を追加で飲むことで喉に残った漢方が食道へ送り込まれるようになります。
それでも残る場合には唾液を飲んだり、せき込むようにしてくださいね。
嚥下機能が低下しているかたが漢方を飲むコツ その5 お薬飲めたねを使う
これは意外と大事です。今まで説明したものを一気に解決することができます。漢方を飲むときの最終手段、お薬のめたねを使うことです。
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これは摂食嚥下リハビリテーション学会で発表されている。嚥下ピラミッドというものがあります。
その中で一番簡単なものの中にゼリーなんでよね。しかもお薬のめたねは内服薬を飲みやすくするためのゼリーなので内服のトラブルを少なくします。
しかし、お薬のめたねを使っても漢方を飲むときにはコツがあります。
それは漢方とお薬飲めたねをしっかり混ぜないといけません。
漢方の粉なのでゼリーとしっかり混ぜないとただの粉とゼリーという状態です。
なのできちんと安全に飲むことができるようにしっかり混ぜることが必要です。
まとめ
今回は嚥下機能が低下しているかたが漢方を飲むためのコツをまとめてみました。
漢方の特徴は口の中にこびりつきやすいという特徴があります。
だからこそ
口や喉に残らないように内服する方法を知っておく必要があります。しかし、嚥下機能は様々な要因で低下するので一概に言えないことも多いです。あくまでワンポイントと思ってもらいたいです。
今回の記事は医療従事者だけでなく、介護をしているかたでも実践できると思います。
もし他にも知りたいことがあれば答えさせてもらうのでお問い合わせやTwitterからメールをしてください。
では本日もありがとうございました!
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